花の贈り物
あなたにも花の癒しが感じられますか。心の奥底に触れてくる不思議な力。
マリオン・リー

花の贈り物

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著者: マリオン・リー
著者: 中沢あつ子
訳者: 羽成行央
解説: 寺山心一翁
構成: 矢鋪紀子
発行年月日:1999/10/10
サイズ:四六版ソフト
ページ数:368(カラー136)
コード: ISBN4-938939-16-9
定価:(本体1,800円+税)

本書の内容

目次

 フラワーエッセンスに寄せて ー ドロシー・マクリーン
 [まえがき] 花のエッセンスの不思議な力
 [1] 協力してエッセンスを創る
 [2] 波長の同調、意識の一致、気づき
 [3] エネルギー・メディスンとエーテル体
 [4] フラワーエッセンスとともに働く
 [5] フラワーエッセンス一覧
 [6] コンビネーション・フラワーエッセンス
 [7] エソテリック・エッセンス
 [8] エレメンタル・エッセンス
 [解説] マリオン・リーとフィンドホーン ー 寺山心一翁
 マリオン・リーさんに聞きました(インタビュー)
    聞き手)寺山心一翁
    構成)矢鋪紀子
 癒しの中心になるフラワーエッセンス ー 中沢あつ子

◆第1章 協力してエッセンスを創る◆

わたしがはじめて自然の精たちと接触したのは、まだオーストラリアに住んでいるときでした。わたしは内なる宇宙との絆を強めようとして、アラスカ・フラワーエッセンスのシューテイング・スター(アメリカさくらそう)を服用しました。すると毎朝、三時に目が覚めるようになり、そのあとの瞑想中にメッセージを受けはじめました。

わたしが受けとったメッセージの一つは、南極大陸に関するものでした。「南極大陸のコケでエッセンスを創るときがきました。そこはまだ、比較的、清浄だからです」とメッセージは告げていました。「コケ類のエッセンスは、原初的な自然の力を表しています。それは、わたしたちの最も深い直観と一体性を通して、自然界とのコミュニケーションを可能にさせてくれるのです」。

その後まもなく、ある同僚にこの話をしますと、驚いたことに、彼女はもうすぐ南極へ行くことになっているのだと教えてくれました。わたしは、この同僚にコケのエッセンスの創り方を説明し、わたしにかわって創ってきてほしいと頼みました(この人はのちに、ご自分で南極のエッセンスを発展させることになります)。

1992年の春、家族といっしょにフィンドホーンに戻ってきたとき、あたりは今を盛りと咲きほこるゴース(はりえにしだ)に湧き立っている感じで、わたしはどうしてもそのエッセンスを創りたいという思いにかられました。水は、治癒力があることで有名な、人里離れた古い井戸から汲んだものを使うことにしました。わたしが受けとったメッセージによると、この水は原初的な自然界からの贈りもので、植物の霊的性質を体現する花たちと結びつくことにより、そして、そのエッセンスを創ったり服用したりする人の心と感応することにより、治癒と変容の、強力なエネルギーを放射するのだということでした。

一週間後、わたしがフィンドホーンの自然の聖堂(ネイチャー・サンクチャリー)で瞑想していると、とつぜん風景の天使が語りかけてきて、わたしがこれからなすべき仕事の全容を示してくれました。そのメッセージによりますと、天使たちの世界に波長を合わせることができる人はたくさんいるけれども、人間と一体になって進みたいという天使の願いが感じとれる人はほとんどいない、ということでした。

天使と人間は、ともに同じ道を歩いているのです。手をたずさえ、たがいに助け合いながら、神に向かって進んでいかなければならないのです。しかし人間は、わたしたちと並んで歩くのをいやがっています。ですから、わたしたちのエネルギーが人々の間で有効に生かされるように、進んで協力してくれる人が必要なのです。・・・・この風景の神殿にはたくさんの天使たちが、その存在を人間に感じとってもらおうとして、意欲的に、創造的に働いています。

ですから天使に意識の波長を合わせることができる人は、歓迎され、抱きしめられ、導かれて、天使のメッセージを人類に伝えることになるでしょう。あなた自身を、この仕事に捧げなさい。今こそ、手をたずさえて、わたしたちの大地の癒しと、調和と、平和を実現しようではありませんか。わたしはこのメッセージが、そのときは、どういう意味なのかはっきりとはわかりませんでたが、わたしの計画をこのまま押し進めるようにと、励まされていることだけは感じました。フラワーエッセンスを創っているうちに、わたしはしだいに自然界を形づくっている霊的な存在――ディーヴァや、天使や、四大元素の精たちと深く接触できるようになりました。植物の前に座って瞑想しながら、それら霊的な存在の教示を求め、その植物がどんな特性をもっているのか、どんな治療効果を人間に与えてくれるのかを知りました。

こうして、わたしはフラワーエッセンスを創りつづけましたが、その六カ月後に、フィンドホーンで行われたドロシー・マクリーンのワークショップに参加するまでは、そのことを人に話す自信など、まったくありませんでした。三日間にわたる、このすばらしいワークショップで、参加者たちは、自然界を司る天使たちの世界へと導かれていきました。「人間の能力には限界があるという気持ちが、あなたたちの内にすこしでもあるうちは、天使たちと接触することなどとうていできません」とドロシーは言いました。「自分の意識を調べて、何があなたの足かせになっているのか、はっきりとつきとめなさい」そのとき、一つのメッセージが送られてきました。

エッセンスを創る仕事が成功するか否かは、ひとえに、あなたが心の中で、愛の中で、また光の中で、わたしたらと接触できるかどうかにかかっています。必ずそうなろうと決意しなさい。そうすれば、あなたは生命と一体になり、自然界や精霊たちの世界と一体になるでしょう。天使たちは喜びと奉仕の気持ちにあふれて、その一体性(ワンネス)を受け入れてくれるでしょう。

ドロシー・マクリーンは人の霊性を呼び覚ます天性の指導者です。このワークショップは、わたしにとって決定的な転機となりました。わたしは、もはや自然の霊たちと接触していることを人に話すのが恥ずかしくなくなりました。そして二、三カ月後、わたしはその年の間に創った12のフラワーエッセンスを、はじめて世に送り出すことにしたのです。

いつの場合も、エッセンスを創ることは、それ自体が一つの冒険です。エッセンスを創りはじめてから、花を浮かべた器を数時間ほど太陽のもとに置いて、また戻り、最後の仕上げをするという、その全過程で、わたしは創っている花の特性を、わたし自身の中で感じつづけます。わたしの存在のすべての部分で、その花が呼び起こす感情や、効果を経験するのです。それに、エッセンスを創っていると、そのエッセンスの特性を表している人か、そのエッセンスを必要としている人たちに、必ずといっていいほど出会う、といったことが起こります。

こうして、わたし自身が内部で直接得た経験によって――それに、わたしの心が翻訳した天使たちの情報と精霊たちのメッセージによって――わたしはその花のもっている特性をとらえるのです。つまりこれも、たえずくり返されているアチューンメントの一プロセスといっていいでしょう。そのあと、かなり長い間、さまざまな治療の現場で、患者さんや、友人、セラピストなどに使っていただき、そのエッセンスの特性や適応例、効果などを調べます。

わたしはレパートリーに加える花を、全体計画にもとづいて決めているわけではありません。どの花を選ぶかは、そのときそのときで、導かれるままに決めていますので、ある意味では、わたしが花をさがすというより、花の方でわたしを見つけるのだ、と言っていいでしょう。ただ一つの例外はスコテッシュ・プリムローズ(さくらそう)の場合で、このときばかりは、どうしてもこのエッセンスを創りたいという思いにかられました。これはたいへんめずらしい植物で、わずかにスコットランドの北部海岸とオーク二ー諸島で見られるにすぎません。1930年代には、フィンドホーンから16キロほど離れたロッシーマウスでも見かけたとのことですが、わたしの友人や、さまざまな人たちが熱心さがしまわったにもかかわらず、けっきょくは一本も見つかりませんでした。あるとき、わたしはついにブラック島の、たいへんに手入れのいきとどいた庭園で、わたしのスコテッシュ・プリムローズを見つけました。そしてアチューンメントを試みたとき、この花から送られてきたメッセージがたいへんに強力な内容でしたので、わたしは、今までなぜこうも熱心にさがしまわったのか、はじめて理解したのでした。この荒野の中に、この偉大な自由の地の平和と静寂の中に、わたしは歓喜にあふれ、神秘に包まれて咲いています。――この島と大地を心から愛するがために。わたしがさしあげる贈りものは平和、人間の心の平安です。わたしは、戦争と争いにあけくれる人間の現実を充分に理解したうえで、この平安をさし出しているのです。たとえ現実はどうであっても、すでにわたしの時代は来ているのです。神の恩寵の中で、わたしは地に平和をもたらすために、喜んでこの身を捧げます。人が愛と、理解と、許しと、思いやりによって、自分の同胞である人間を受け入れられるようになったとき、はじめて、地上に平和がよみがえるのです。

わたしのエッセンスのわずかな一滴が、人々の心を励まし、ふるい立たせる力をもっています。ですから、深い敬意を払ってわたしを扱ってください。わたしは神がお選びになった時期に合わせて、この世に平和を実現させるのです。絶望する心に平安をもたらすのです。

あなたの手で、わたしを世界の人々に送りとどけてください。やがて、わたしの存在はすべての人々に行きわたり、人間の究極の目標が何なのかを悟らせるでしよう。それこそが、わたしの表しているもの–地上の平和なのです。この喜ばしい報せをあなたにお伝えしたのですから、わたしのメッセージの意味をよく理解してください。大いなる神と、すべての天使たち、善意と平和の使者たちをたたえて、感謝を捧げてください。愛と平和の名において、すべての人を祝福してください。

訳者あとがき

花が私に与えてくれたもの ー 羽成行央

「花には、植物の最高に凝縮された生命力が宿っています。太陽のエネルギーを注入することによって、この生命力が水の中に移し変えられますと、その水は、花の波動やエーテル体の治癒力を帯びることになります。 波動とエーテル体による治療という立場から見ると、人間は肉体と心と魂からなる多次元的な存在なのです。そして肉体と霊的な側面がリンクすることによってエネルギーのネットワークができ、それが肉体と心に生命力を送り込んでいるのです。  フラワーエッセンスはこのネットワークに働きかけて、わたしたちのエネルギーの流れを変えさせ、生命と意識を支配しているエネルギー・パターンを正しい方向に導くのです」

著者略歴

マリオン・リー(Marion Leigh)


ドイツ生まれ。
六歳でオーストラリアに移住。

1975年から霊的コミュニティーを探すため世界を旅し、76年から81年までフィンドホーンに在住。

81年、オーストラリアに一時帰国し、テレビ局勤務を経て、オーストラリア・ブッシュ・フラワーエッセンス・カンパニーで3年間働きながら、フラワーエッセンスに関するトレーニングを積む。またこの間、医学、ホメオパシー、各種マッサージ療法などを学ぶ。

91年、再びフィンドホーンに移り住み、フィンドホーン・フラワーエッセンスをテーマに国際会議を開催。現在は、ワークショップ、講演、執筆活動などに活躍中。二児の母。

将来の夢は、フィンドホーンでヒーリング・リトリート・センターを設立し、日本風のデザインを取り入れた、花々でいっぱいの癒しのガーデンを作ること。