発行年月日:2001/12/15
サイズ:四六版上製
ページ数:200
コード: ISBN4-938939-25-8
定価:(本体1,600円+税)
アフガンからイラクへいよいよアメリカは第5次中東亜戦争を勃発させる。ブッシュのごり押し戦争は、世界を、経済を、日本をどう変えるのか。明日を読むための必読書。目からウロコが落ちます!
ダイジェスト
テロ計画の全容をつかみ パキスタンの情報を握り潰したCIA アメリカは、世界貿易センタービル、ペンタゴン同時多発テロをオサマ・ビンラディン氏の仕業として追及する構えだ。しかし、彼を犯人とする決定的証拠はまだない(10月3日現在)。 ビンラディン氏には、あれだけの大仕事をやり遂げるだけの組織力も、実行力もないといわれている。 同時に四機の旅客機をハイジャックし、ほぼ同時刻に世界貿易センタービルとペンタゴンへ命中させる計画を実際に成功させるのは神業に近い。
もっとも、アメリカがテロリストに全面的に協力すれば話は別である。世界貿易センタービルがあれだけ見事に崩落したのも、建物内に爆薬が仕掛けられていたからだと言う専門家がいる。 テレビで廃墟ビルの爆発シーンを見たことがあると思うが、世界貿易センタービルの崩壊の仕方はあまりにも見事だった。ビルの高層階に飛行機が激突して、横倒しになることもなく、なぜ垂直に崩れ落ちたのか、疑問が残るところである。 あれだけの大仕事ができる組織は世界に二つしかないと言う人もいる。三つ存在した時期もあったが、KGBが消滅してしまったから、いまは二つになったという。一つはCIAであり、もう一つはイスラエル諜報機関である。しかし、直接手を下したのはイスラム過激派だろう。問題は、誰が彼らを成功に導いたかである。
私は、この同時多発テロが、どうしても太平洋戦争における真珠湾攻撃とオーバーラップしてしまう。 戦争反対だった国民を一夜にして賛成に変えたのは、二千数百人のアメリカ人の命を奪った真珠湾攻撃である。二千数百人の命と引き換えに、アメリカはその後五〇数年間にわたって世界を支配してきた。これが、 アメリカの「国益」を最重要視する国家戦略なのである。
いまアメリカでは、「リメンバーWTC(世界貿易センター)」、「リメンバー・ペンタゴン」という言葉が、叫ばれている。
先に述べたように、アメリカが日本の真珠湾攻撃を事前に察知していたことは、アメリカの公開資料から明らかである。当時と比較して、アメリカの諜報力は、比べものにならないほど飛躍的に進化して いるから、アメリカが今回のテロリストの動きを察知していないほうが不自然である。
アメリカは、知っていたはずである。
アメリカは、テロ行為の計画段階から、いつ、誰が、どの便をハイジャックするか、どういう分担で 世界貿易センタービルとペンタゴンに突入するかまで、すべてつかんでいたに違いない。
著者略歴
増田俊男(ますだ・としお)
時事評論家、国際金融スペシャリスト。
慶應義塾大学商学部卒業後東急エージェンシー入社。
74年アメリカンドリームを求め渡米、七年間ビジネスを兼ね全米行脚、体当たりでアメリカを知り尽くす。
86年からハワイに渡り、先住ハワイアンの復権運動を支援、法廷闘争による広大な土地奪還闘争の成功は、 93年クリントン大統領の対ハワイアン謝罪声明へ導いた。
94年パラオ共和国がアメリカから独立するや、同国会アドバイザーに任命され、同国のオフショア銀行法制定に貢献、同国籍サンラ国際信託銀行会長に就任。
バハマ籍金融持株会社UBA Holding Corp.会長。
年間185回の最多講演記録保持者でもある。