瘦せるなんてかんたんよ

ミトコンドリアを活性化する、とにかくミトコンドリアを元気づけるのです。
脂肪は、体力、体温、ホルモンに変わります。それが「吐納法」という呼吸術の特徴です。

「吐納法」とミトコンドリアを結んだ
工学博士曾(そ)紅(こう)(医用工学)著

吐納法で、あなたの脂肪は、体力、体温、ホルモンに変わります。究極の若返りダイエットです。

吐納法とは?

風船をしぼませるように、おなかをへこませて息を吐く。これが「吐気」です。まず息を吐くのです。

吐き終わったら、風船をふくらませるようにおなかをゆるめます。自然に空気が入ります。これが「納気」です。空気を納(おさ)めるのです。納気を長くすると、痩せられます。吐気を長くすると、太れます。

帯津良一先生が「後世畏るべし!」と、ベタ褒め。
(定価(本体1500円
+税)11月末発売)

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曽紅さんの吐納法の公開レッスンが毎月2回、東京目白で行なわれています。
よろしければお出かけください。

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【本文から】

本当に痩せられますか?

「わたしはお相撲さんクラスです。こんな私でも本当に痩せられますか?」

そう言って、私の主宰する「ミトコンドリア細胞呼吸学園」を訪れた二十代の女性がいました。八年前のことです。当時、彼女の体重は96キロでした。明らかに太り過ぎです。

お話を聞いてみると、彼女は子どものころから太っていて、これまで何度かダイエットに挑戦したようです。しかし思うような結果が出ず、「どうせ私にはムリ」と半ばあきらめていました。そこで私は68キロとブヨブヨに太っていた昔の写真を彼女に見せました。彼女ほどではないにしろ、充分におデブさんです。

「えー! 本当ですね。まるで別人みたい……」

と彼女は目を見開いて、昔の写真と52キロに痩せた目の前の私を見くらべ、うらやましそうに微笑みました。

さっそく私が提唱する「納気延長の酸素ダイエット法」という吐納法にチャレンジ。息の仕方を変えるだけで、彼女は着々と体重を減らし、体調も良くなり、人生に自信を取り戻していきました。最終的にはなんと35キロの減量に成功し、リバウンドもなし。その後、めでたく結婚し、いまは一児の母として幸せに暮らしています。

痩せるには酸素が必要です

瘦せるのは脂肪を取り除く「引き算」ではありません。脂肪を分解することは、体力、体温、性ホルモン、神経伝達物質が増幅する「足し算」なのです。だから、できれいに瘦せて、美しさを足しましょう。瘦せたい方には「納気延長法」を、太りたい方には「吐気延長法」をお薦めします。瘦せるも太るも、呼吸一つで違います。電車の「上り」と「下り」をまちがえると、目的地に行けませんね。太りすぎも瘦せすぎも健康によくありません。今日から吐納法でご機嫌なボディーを自由自在に調整しましょう! (本文より)

【本書の内容】

(はじめに)本当に瘦せられますか? ――
《第1章》 息を吸うと病気になる――
《第2章》瘦せるための「納気延長法」――
《第3章》なぜ瘦せられるのか――
《第4章》太るための「吐気延長法」――
《第5章》吐納法にたどり着くまで――
《第6章》ミトコンドリアさん、ありがとう――
(おわりに) 吐納法はミトコンドリアと直結している――

【著者略歴】

曽紅(そ・こう)

工学博士(医用工学)。帯津三敬病院養生塾「ミトコンドリア細胞呼吸学園」主宰。学習院大学講師。ミトコンドリア学会会員。1952年中国廣州市生まれ。廣州外国語学院卒業後、廣州余業大学日本語の助教。「見つかる」「見つける」の違いを説明できないことで来日。東海大学(修士)、学習院大学(日本文学博士課程)修了後、学習院大学中国語講師。2001年、茨城県牛久市で「ミトコンドリア細胞呼吸学園」を開設。以来、ミトコンドリアと吐納法とのかかわりについて研究。2014年、桐蔭横浜大学大学院にて「腹式呼吸法の生理作用効果について」で工学博士号。著書に『生命力の回復・病気をなおすスーハー細胞呼吸法』(勉誠出版)。http://www.sokou.jp

【担当者から】

帯津良一先生から「これを本にしてくれ」と依頼が来た。

一日に40~50人の患者を診ている多忙人だから、よそから

持ち込まれた原稿を読むのが面倒になると僕に回ってくる。

帯津先生は、酒飲み友だち、人生の師匠だから、むげには断れ

ない。今回もそうだった。帯津養生塾の教え子の原稿だという。

 

著者は中国人の曽紅(そこう)さん。日本人に嫁いで20年の

腹式吐納法の生理作用効果からミトコンドリア細胞呼吸との

関連性に着目して研究する医用工学博士。

出てきた原稿は「ミトコンドリア呼吸法」。一読して、かたい!

こんなものダメと突っぱねた。著者もさる者、ではこうしたら、

この角度ではとねばる。ミトコンドリア呼吸法ねえ……。

 

吐納法という中国古来の呼吸法にミトコンドリアの活性化を

結びつけたそれだという。「両者は直結しているのです」と。

さんざんやり合ってタイトルどおりの視点に落ち着いた。

正直な話、嫁いだ娘二人のただならぬ肥満を思い出して、まあ

話を聞こうとなったのだ。ところがさあ大変。下手な日本語だか

ら、ライターをつけて3度も書き直し。カバーイラストは2度も

描き直し。曽紅さんからあれはダメこれはダメの連続で、結局2

年越しの編集作業となった。エゴが強いというか、自己主張が

激しいというか、自分の意見を曲げない。その意志の強さに、

こりゃすごい! と脱帽。これは見習わなきゃと、日本男児、

ぐっと受けとめた。

 

原理は簡単。大きく息を吸うのはダメ。まず吐く。吐くと、空気

が自然に納まる。これが吐納法の基本。このスタイルで体内のミト

コンドリアを元気づけ、脂肪を体力、体温、性ホルモン、神経伝

達物質に変換する。逆をすれば太るのも簡単。痩せる太るだけでは

ない。「これは一生覚えておく宝です」と著者。

 

痩せる、太るはむろん達成できるが、加えて、

「抜け毛しなくなったね、小顔になったわ。シワ、シミ、ソバカ

ス、顔のくすみも減ったね。モチモチ肌になった。目覚めがよく

なった。気力が湧いてきた。イライラしなくなった。生理がピタッ

ピタッとくるわ。卵巣の腫れもなくなった。更年期よサヨウナラ。

血圧も下がって降圧剤も減った。痔が消えた。鼻炎がおさまって、

ティッシュの紙が減らなくなった! 何十年来の踵のひび割れが

初めてなくなった。冷え性が改善、カイロを使わなくなった。眠れ

るようになって、地震がきたのも知らないでグーグー寝ていた……。

ワハハハハ〜!」 (本文より)

というわけ。

 

一時は放り出そうかとも思った原稿だが、終わってみると楽しかっ

たと気付く。頑固一徹、曲げない、まっすぐで、僕がどんな皮肉を

口にしてもめげない、朗らか、その上、ちょっとアホな工学博士。

日中関係もこんな風にしてほどけていくのかな……。

曽紅さん、ありがとう。