わが道はチベットに通ず
盲目のドイツ人女子学生とラサの子供たち
サブリエ・テンバーケン 平井吉夫

発行年月日:2001/10/15
サイズ:四六版上製
ページ数:304
コード: ISBN4-938939-24-X
定価:(本体1,800円+税)

本書の内容

チベットに盲学校をつくった盲人女子学生の喜び。ラサの子供たちは、勇気と誇りを学んだ。目は見えなくても心で見ればすべてがよく見えるのだから。あったかいものがこみ上げてくる一冊。
点字版・音訳版・CD版もあります。

チベット盲人施設HP → http://www.blinden-zentrum-tibet.de

世界の屋根・チベットに初めて盲学校ができた!
盲目の子供たちは、ベッドに縛られ、物乞いに出され、人目から隠されることが多かった。
・著者はチベットに盲学校を創ろうと決心する
・知識に飢え、好奇心にあふれる子供たちを支援して強くしたい!
・それは同情ではない、共感なのだ
・正しい技術と方法を使えば、目の前に全世界が開かれることを、同じ盲目の著者は知っているから。

盲目の子供たちに明かりを灯したドイツ一女子学生の感動ドキュメントです。

著者略歴

サブリエ・テンバーケン (Sabrie Tenberken)


1970年生。ドイツ・ボン出身。出生時より強い視覚障害を負い、先天的な進行性の網膜退化のため12歳で完全失明。両親は、サブリエを目の見える子供と同じように扱い、急流でカヌーを漕がせ、スキーを教えた。 人々が、盲目であることを無能や愚鈍ととりちがえるのにしばしば立腹。

ボンのフリードリヒ・ヴィルヘルム大学で中央アジア学を専攻し、「チベット」と「モンゴル」を重点的に学ぶ。とりわけチベット語の点字を発明したことで、チベットに盲学校を創ろうと決意。多くの試練ののちにラサでその夢を実現させた。

本書はその辛苦と歓びの記録。この世界を彩り豊かに捉えようとする、そのみずみずしい感性と社会参加の意識は多方面からの称賛を得た。ドイツのある書評は 「”心で見ると良く見える”という言葉は、サブリエ・テンバーケンのために書かれたかのようだ」と評した。

平井吉夫(ひらい・よしお)

1939年生。翻訳家。