水は知的生命体である
そこに意思がある
森 清範 (清水寺貫主)増川 いづみ(工学博士)重富 豪(流水紋制作)

水は知的生命体である

【目次】
「第1章」水は知的生命体である(鼎談)
1流水紋に魅せられて
2清い水を守り伝えて
3水は知的生命体である
4フローフォームの効用
5すべては水に始まり、水に終わる
「第2章」水と光とダイヤモンド--重富 豪
「第3章」 宇宙のバランスを求めて--増川いづみ
「第4章」 水のこころ--森清範

著者
森 清範 (清水寺貫主)
増川 いづみ(工学博士)
重富 豪(流水紋制作)
発行年月日:3月発売
コード: ISBN978-4-938939-53-3

定価:(本体1,600円+税)風雲舎

本書の内容

重富--科学者である増川さんが「水に意思がある」とおっしゃる。科学者がそういう言葉を使うのかなと、非常に興味をそそられますね。
増川--水に意思や意識が存在していることは、たしかだと思います。
まず第一に、球体をつくりたがる。これが一番顕著な水の性質です。水分たっぷりの果物、ぶどう、みかん、りんご、梨など、みな丸いですね。完全球でないのは地球上に引力が存在しているからで、宇宙飛行中の無重力の船内では、水が美しい球体で浮いている実験をしていましたね。
二つ目は、曲がりたがる。川の流れも、人間の手が加えられていない活力のある上流では蛇行しています。
三つ目は、命を育む、または構成化する。
水がなければどんなものも形にはなりません。
森--なるほど。いま意思とおっしゃいましたが、われわれ仏教のほうではそれを、すべてのものに神仏が宿ると言っていますね。
増川--その宿るということが、「意識」や「周波数」と同じ感じですね。
森--全宇宙のエネルギーが命という形で水の中に宿る。その命を別の言葉では、「仏」といったり、「神」といったりする。
私はそう考えているのです。
増川--私は、長い間水の研究をやってきた経験から、水そのものが命と直結していると感じています。非常に不可思議で、まだまだ神秘的です。

読者の声

千葉県のあるご婦人

わたしは、もうずいぶん歳をとった人間です。
歳をとってくると、水に感謝をするようになりました。
家の中には、あれこれ植物がいっぱいあるのですが、毎日水をやりながら、おはよう、おやすみと、いつも声をかけています。

ある日、夢のなかで、立派な人がわたしの目の前に現れて、ほほえみながらこうおっしゃるのです、
「あなたは、これからどういう生き方をしますか」と。

わたしは(夢のなかで)、直立不動で、襟を正し、静かにゆっくりと、「はい。すべてのことに、心と心で交流していきます」とご返事していました。

植物に水をやる--
植物は、わたしに応えてくれる--
彼らとはつながっていると感じていました--

ですから、植物にも鳥にも動物にも、そして人間にも心を通わせていきたいと思います。

そんなとき、「水は知的生命体である」という広告を見て、なぜかジーンと懐かしく、涙が出て涙が出て、止まらなかったのです。
ありがたいことですね。

さいたま市 サン

ちょっとむずかしそうだけれど、タイトルにひかれて買いました。
読み進むにつれて、実家の井戸が思い出されました。
実家の裏には湧き水の井戸があり、いつも(とうとうというほどでもないのですが)流れています。
近所の人たちもこの井戸水を使い、1年に1回7月7日が井戸掃除の日と決められており、皆でお掃除をし、脇に祭られている祠の中のお水神さんにお礼を言い、その前でお茶・おつけもの・お菓子を いただきながら、ワイワイするのです。
実家では今でも毎朝、ごはんと水をお水神さんにお供えしています。
なつかしく実家の井戸を思い出させてくれた一冊でした。

盛岡市 八幡太郎

小生も「水」には以前より深い関心を持っており、カメラを担いでは山奥の「滝」や「渓流」の写真を撮りまくっておりました。

それはただ水の流れの醸しだす美の景観に魅了されただけでしたが、次第にもっと奥深いものをも感じられるようになり、特に「滝」などに対しては不思議な神聖なものさえ体験してきました。

人間は「水」の中から生まれてきたので当然でしょうが、生命についてもいろいろ考えさせられます。
「花」「水」「樹」は小生の写真の永い間のテーマーです。
いずれも生命と深い関連があるように思われます。

これまでは、ただ水の流れが好きで通っていただけですが、「水は知的生命体である」を読み、今度からはもっと心を入れて対峙したいものだと思います。
それにしても、山奥の渓流のほとりに佇むと、時の流れとなんと似ているものかと感じること度々です。

それに加えて「聖なるもの」「美なるもの」「善なるもの」も最近の関心事です。
神の存在は信じておりませんが、結構こんなことにも関心を持つような歳になりました…

Tenzin “Pema” (アメリカ・カリフォルニア州)

月が皓々と照るとき、両手で水を掬い汲むと、そこに美しい月が映る。
月は大空にあるのではなく、私の手の中にある。
仏は遠い存在ではなく、私の心にある。
ただし私に、仏を映す心の水鏡がなくてはならない。
自分の中に存在する計り知れない宇宙--それを思い出させてくれる一冊です。

新潟 マーちゃん

これまで「水」といえば、水の浄化や分子構造論といったモノが主流だった。 この本は、まるで「水には心がある」とでも言いたげな一冊だった。 限界を超えた水論、という印象。

清水寺の偉い人のセリフがいい。
流水紋をとっているおじさんがすばらしい。
ボクもこういう00バカになりたい。
水の科学者も、学者らしくなくどんどん放言(ごめん)しているのがいい。
「フローフォーム」ってきれいだね。

それぞれ一芸に優れた三人が、ああだこうだと言って、タイトルの「知的生命体」に迫っていたと思う。
何となく常識を超えているところがおもしろかった。

著者略歴

森清範

清水寺貫主。北法相宗管長。
1940年京都生まれ。1955年、清水寺貫主大西良慶和上のもとに得度・入寺。花園大学卒業。八幡市円福寺専門道場にて雲水修行。清水寺・真福寺住職、清水寺法務部長を経、1988年現職につく。著書に『心を活かす』『心に花を咲かそう』(いずれも講談社)など。

増川いづみ

栄養学及び工学博士。
東京生まれ。ミシガン州立大学にて栄養学及び電子工学の博士号を、MITで量子力学の修士号を取得。水の分子構造学と磁気共鳴学を中心に、水の流体力学研究、さらに生体水との深い関わりのある超低周波などの微弱な磁気から高周波までの電磁気研究で、昨今の電磁気公害に対して警笛を鳴らす。水があらゆることに繋がることに興味を持ち、生物分子、マリンバイオロジー、地質学、鉱物学、薬草学など分野を超えて多岐に学び、人と地球の健康と生命バランスをテーマにしている。
(株)テクノエーオーアジア代表取締役。フローフォーム国際委員会日本代表。NPO法人四條司家食文化協会理事。
(株)テクノエーオーアジアホームページ http://www.tecnoao-asia.com/

重富豪

1941年佐賀県生まれ。ダイアモンドの輝きの判定器「ファイアースコープ」を発明し、デ・ビアス社よりデビュー。その後、ダイアモンドの光を極限まで全反射させる「エクセレントカット」を世界中に先がけて完成し、「ダイアモンドの輝きを極めた男」と称される。他方、水の多様な姿を「流水紋」として写し取る独創的な制作に没頭。その作品はヨーロッパ各国でのシュタイナー展で高い評価を受け、京都・清水寺の御本尊御開帳記念行事(2000年)で展覧された。(株)ボロン代表取締役。
重富豪さんのホームページ http://www.be-stream.net/