+------------------------+ 風雲斎のひとりごと No.78(2018.8.30) +------------------------+ このメールマガジンは、これまで風雲舎とご縁のあった方々に発信して おります。よろしければご一瞥下さい。ご不要の方は、お手数ですが その旨ご一報下さい。送信リストから外します。

————————- 自然の一草と化す ————————- お盆の中日。 女房の田舎へ行った。 岩手県花巻市大迫町。 早池峰山(1917m)南麓にある町。 雨の中、広大な町をドライブした。 メイン道路を外れ、小道に入った。 小さな川沿いの道を進んだ。 ふと見ると、普段せせらぎ程度だろうと思える小さな川が、 小さな雨粒をかき集め、いきおいを増し、満々と膨らみ、 奔流となってゴウゴウと流れていた。

車を止め、川のそばへ寄った。 コンクリートの橋を渡るのさえ怖い。 奔流が橋を真っ二つに折らんばかりのいきおい。 ……すごい! そこらじゅうにエネルギーが満ちている!

■ 写真 https://www.fuun-sha.co.jp/wp-content/uploads/fuunsai_2018081.jpg

足もとを見ると、鬼ヤンマ! 金色を交えた透明なグリーン。 メタリック塗装を施した、豪奢な、パーフェクトな装い。 ああ、鬼ヤンマくん、きみに会うなんて何年ぶりだろう。 自然が喜んでいる、 生き生きと飛び跳ねている、 自然がその正体の一端を見せる瞬間に、 ぼくと女房は、そのあたりの一草と化していた。

———————- 星たちの煌めき ———————- この町には200年続くという夏の祭りがある。 「あんどん祭り」。 夜8時半過ぎ。あんどん祭りも終わりかけて女房の実家に戻る途中、 ふと夜空を仰ぐと、西の空のはるか向こう、奥羽山脈にかけて、 北斗七星が悠然と、無心に、横たわっていた。 ぐるっと視線を転じた頭上には、……えっとびっくりするほどの星たちの煌めき。 そうか、星ってこんなにいるんだ!

■ こんな風に北斗七星が https://www.fuun-sha.co.jp/wp-content/uploads/fuunsai_2018082.jpg (写真は借用)

この祭りを境に、町には、早池峰山から冷気がやってくる。 自然のシャワー、 季節の変わり目、 それを象徴する祭り。 その夜、ぼくは冬布団で寝た。

「東京には空がない」といったのは高村智恵子だが(高村光太郎『智恵子抄』)、 今では東京どころか、静岡、高崎、宇都宮、水戸あたりまで光の渦がびっしり詰めて、 星なんか見るべくもない(のではないか)。 仙台ではどうだろう? 新潟では? 金沢では? スタースポットとして名高い岡山県の美星町では見えるのだろうか? いいものを見せてもらった。ありがとう。

———————————– 『1日100回ありがとう』 ———————————— 風雲舎の8月新刊。 アメリカで芽生えた「ありがとう」の本。 著者の川初正人さんは金光教教会の教師。 アメリカへ赴任して46年。 布教のかたわら、武道や書道、漢字を現地の人に教え、 一方で、ゴミやたばこの吸い殻を拾って歩く毎日。 「乞食野郎」とののしられたこともあります。 でも、かまわず続けました。賛同者も現われ、 今ではサンフランシスコの掃除大臣と呼ばれるようになり ました。

もう一つ著者が取り組んでいるのが「ありがとう」。 布教をしていくと、いろいろ難儀な状況がやってきます。 ありがたくない状況をありがたいそれに変えるために、 「ありがとう」を唱え始めたのです。 1日100回から1日千回へ、今では1日1万回になりました。 「ありがとう」という言葉の持つパワーに気づいたのです。

何のために生きるのか、生きる目的を考えるに好適な一冊。 詳しくは風雲舎のHPへ

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