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風雲斎のひとりごと No.46(2014.2.18)
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このメールマガジンは、これまで風雲舎とご縁のあった方々に発信して
おります。よろしければご一瞥下さい。ご不要の方は、お手数ですが
その旨ご一報下さい。送信リストから外します。

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船井幸雄さんが亡くなった
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あの船井さんが亡くなった。
2月14日に葬儀があった。

もう昔の話になるが、ぼくはそれまで勤めていた会社を辞めて
風雲舎を立ち上げたとき、「最初の一冊目の原稿をください」
と船井先生に頼みに行った。先生は「山平くんはいくつになった?」
とお尋ねになり、「57歳です」とお答えすると、「57歳で会社を辞
めるというのはバカだね」と笑いながら、「でもぼくはそういうバカ
な人が好きだから、一冊目を書くよ」とおっしゃった。そういえば
風雲舎の創立パーティーのご挨拶の筆頭も先生だった。
そうしてできたのが『自然の摂理に従おう』という第一号だった。
奥様の船井和子さんが実質的にタイトルの命名者だった。
これは売れた。風雲舎はこうしてスタートしたのだった。

びっくりしたのが某有名な経済アナリストの対応だった。
まさに対照的だった。原稿を依頼するや、「00社を辞めた君には興味
がない」と、バシャっと一刀両断に断られた。小気味のいい、今でも
忘れられない名文句だった。

30年ほど前、船井さんの本を出そうと会社の会議に提案すると、
この人物はどうも怪しいなとパスしなかった。時代の変化を先取り
して最先端で旗を振っていたフナイという人物が受け入れられな
かった。
そう言えば今でも記憶している笑い話は天外伺朗氏だった。
企画会議に彼を出すと、天の外から伺う男なんて、いかがわしい
最たるものだと、これまたパスしなかった。
古い爺さんたちが支配していた会社では、ぼくは出番がなかった。

月刊「フナイ」の最新号(2014年2月号)の船井先生の巻頭言を
読んだ。そこに「何があっても希望を持ち続けよう」と題して、
「もう死ぬのかな、2014年までは到底生きられないだろう。しかし
『すべてが必要、必然、ベスト』が私の信念ですから、『少しでも
よくなってやろう』と考え努力を続けてきました。……今日言い
たいことは、『希望と夢を持ち続けて努力しよう。明るく楽しく生き
よう』」とあった。

これを読んであれこれと思い出す。
あれは船井先生の母上が亡くなられた葬儀の席だった。
先生は、「人間の死というのは、肉体を脱いであの世に行くことだから、
本当はめでたいことだと頭では理解していても、実はとても悲しい」と
ご挨拶なさった記憶がある。
天に召された先生は、あのいつもの朗らかなお顔で、
「おい、しっかりやれよ」とぼくらを見ているのだろうが、やはり
人の死は悲しい。お世話になった方の死はひとしおである。
この日は、天が大事な人を失うこと惜別するように、雪が激しく降った。
こうして人は逝く。さあ、ぼくもしっかりしなくては……。
船井先生、ありがとうございました。合掌。

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『太一〜UFOに乗った少年』
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という原稿を持ってきた男がいる。
雲をつくような大男、体重90キロ超と見える茫洋たる風貌。
ときどきこういう持ち込み原稿がやって来るが、“読める”原稿は
めったにない。しょうがないな、これもご縁か……と読んだ。

これが面白かった。
一気に読まされた。
風貌とは似ても似つかぬ、知的な、デリカシーに満ちた傑作だった。
それはそうだ、風貌で判断してはいけない。

内容はUFOファンタジー。
主人公は太一という小学5年の男の子。
中学進学に悩む小学5年生の太一が、転校してきたマスオと仲良く
なる。マスオの父親はパイロットだったが、勤務中にUFOを見た
ことで地上勤務に回されてしまう。マスオの父親が再びパイロット
になるよう太一とマスオ、そして友人の真樹はUFOが実在するこ
とを証明しようとする。「クサじい」と呼ばれるヘンな老人に出会い、
瞑想を学び、「茅ヶ崎UFO研究会」をつくる。クサじいはまことに
魅力的な爺さんで、やがて爺さんから不思議な力を得る。それは世界中
の人たちと同調する能力だった。

世界中の人たちと同調していくと、思いがけないことを知った。
それは「人類が互いに同調し合い、助け合い、愛し合わないと人類は
滅亡していく」ということだった。それを食い止めるためには三日
以内に人類の手でUFOを飛ばさなければならない。
さて、彼らがどのようにUFOを飛ばすのか?

原稿を一読したテディこと小泉義仁さん(スピリチュアルTV主宰)は、
「少年のときめきを絵にしたような小説。NHKの少年ドラマシリーズ
を思い出した。第一章を読み終えるあたりからワクワクして、もう
中断できなくなった。最後は読み終えるのがもったいなかった。こんな
作品が生まれる時代を僕らはずっと待っていた!」とベタ褒めだった。

巨漢こと宝生明氏はこの作品が小説初デビュー。普段はライターとして
雑誌に執筆したり、単行本の編集をしたりしている御仁。出版前から、
映画化に関して、「三丁目の夕日2」や「日本沈没」を手がけた映画プロ
デューサーが興味を持っている。

プロモーションサイトを以下のURLに作成いたしました。
様々なキャンペーンをこのサイトを通じておこなっていく予定です。
ご一瞥ください。http://www.taichiufo.com/

これは名品です。
ぜひご一読ください。

『太一〜UFOに乗った少年』
宝生明著
46版並製272頁
定価(本体1400円+税)
風雲舎2月新刊
◎2月18日発売
店頭には25日ごろ並びます。
お急ぎの方は風雲舎にどうぞ。
http://www.fuun-sha.co.jp/
(今号終わり)