出光 真子
1960年代のアメリカに夢を追った日本人姉妹がいた!
ホワイトエレファント
「逃げないで。勇気を出して、大人になって……」
裕福な家庭に育ちながらも生きづらく、アメリカに夢を追った姉妹がいた。
ニューヨークで芸術家として成功し父への貢献をめざす姉。
ロサンジェルスの陽光の下で、こころの闇をさぐる妹。
ふたりに訪れた明と暗。
白い建物が暗闇に浮かびあがっている。
ホワイトエレファントとは、やっかいもの、費用のかかるもの。
そしてわたし、と弘子はつぶやいた。
咲子は言った、「わたしって、相手の欲求を満足させようと、
意見に従うことばかりを考えていた。嫌われたり、怒らせたりするのが怖かった。だから、ノーと言えなかった」
暗い夜は終わるのか。夜明けの光は届くのか。
著者:出光真子
発行年月日:2011年4月
コード:ISBN978-4-938939-63-2
四六判並製 304ページ
定価(本体1,800円+税)