アガリクスは本当に効くのか
アガリクス研究全書
編集: 代替医療研究機構・学術委員会

アガリクスは本当に効くのか

発行年月日:2003/8/25
サイズ:四六版上製
ページ数:560
コード: ISBN4-938939-32-0
定価:(本体3,200円+税)

本書の内容

誇りと謙虚さ、そして気品のある研究書だ。

アガりクスの有効性を語るに、実に恬淡としていて、修飾も脚色もなしに事実を積み重ねていくその方法は見事だ。著者たちの地道で着実な臨床研究は、これからの方向性を示すものとして注目に値するだろう。
帯津良一(日本ホリスティック医学協会会長)

日本代替・相補・伝統医療連合会議HP

目次

序文--代替医療からホリスティック医学へ(帯津良一)
はじめに--健康食品が医療現場で信頼を得るために(佐々木淳)
第1章--アガリクスの基礎知識
第2章--アガリクスの成分
第3章--アガリクス有効性のメカニズム
第4章--アガリクスは本当に有効か?
第5章--アガリクスの実践的活用法
第6章--アガリクスを活用した治療戦略(ガン・悪性腫瘍編)
第7章--アガリクスを活用した治療戦略(生活習慣病・慢性肝疾患編)
あとがき--アガリクスが導いてくれた私の人生(爵 大山)

【アガリクスとは?】

アガリクスというのはキノコの一種です。
ブラジルはピエダーデ地方という温度差の激しい場所で唯一採取され、「コグメロ・デ・デウス」(神のキノコ)といわれていました。アメリカ東海岸のスーパーリッチや中国の大富豪たちが、ひそかに愛用していたとされているキノコです。

昨今はやりのアガリクスは、この現地の品ではありません。栽培です。健康食品として、ガンなどの難しい病にかかった人が愛用しているもので、この手の健康食品中、最大の利用率といわれています。アガリクスについてのいろいろな書物が出版され、まるですぐ効くようなうたい文句を並べています。

【どんな本か?】

ところが,それは本当か,本当に効くのか--そう問いかけた人々がいます。現場の医師たちです。

ほとんどの臨床の医師たちは、こういう健康食品の跋扈を苦々しく思っています。これが本当に効くのか、西洋医学の医師たちが集まってその証明に2年かけて取り組みました。その研究発表したのが本書です。

著者の代替医療研究機構というのは、ある国立大学の医師を中心に集まった研究集団です。

彼らの立場はこんなものです。~臨床医の多くは健康食品を毛嫌いしている。何の医学的根拠もない宣伝文句で、患者を惑わせている--第一線で患者さんに接している臨床医は、少なからずそう感じているはずだ。

健康食品の最大の問題は、「エビデンス(それが有用であることを示す根拠)がない」ことである。これだけ普及しているにもかかわらず、実際の有用性が検証された製品は皆無に等しい。

まずは信頼度の高いエビデンスを集めること、それをわかりやすく消費者に伝えること、その間に医師が介在し、製品の選択や理想的な利用法をアドバイスするのが望ましい。そう考えて、私たちは健康食品の臨床調査を開始した。そう考えて調査した結果、アガリクスは有用である、と結論付けました。

書評、推薦文

健康食品「アガリクス」 内科医師ら有効性を客観的に検証(産経新聞 2001・7・11)

代替医療を研究している医師のグループが、健康食品として市販されているキノコ「アガリクス」の健康への影響について調査を行っている。がんや高血圧への効果が学会でも報告されているアガリクスだが、今回の調査は薬としてではなく、健康食品としての効果を探るという。(平井祐子)

調査を行っているのは内科の医師らで組織する「代替医療研究機構」。
代替医療とは、伝統的な民間療法や温泉療法、アロマセラピーなど、西洋医学と異なる視点からの病気の治療や予防を行うもの。米国で約十年前から国家的に取り組みをはじめたことから、日本の医療関係者の注目も年々高まっている。

アガリクスは、ブラジルを原産地とする担子菌類ハラタケ科のキノコ。
皮膚がんの治療を受けたレーガン元大統領が使用したことでも知られ、日本でも健康食品として出回っている。有効性は、腫瘍細胞やラットなどを対象にした研究では確認されているが、人体を対象に客観的に証明したデータはいまのところない。しかし、国際学会などでがんや高血圧の患者の有効例が多数報告されている。

調査を担当する三井記念病院消化器内科の佐々木淳医師は、「健康食品のほとんどは実際には有効性が期待できないが、アガリクスについては有効性を期待させる基礎研究データが豊富にある。医師が患者に使って実際に有効だったという症例報告も多い。医療に携わる者として、その効果を客観的に調査してみたかった」 と話す。
医学的効果を調べるものでは薬の治験があるが、治験には膨大な費用と時間が必要なことと、いったん薬として認可された場合、認可された用途以外での使用が禁じられていることから、同調査はあくまでも健康食品としての効果を探るものという。
医療現場への応用も調査は一般から募集した参加者にアガリクスを毎日服用してもらい、二ヶ月ごとのアンケートの回答をもとに体調の変化を観察する。
参加者のうち、肝硬変や糖尿病などの生活習慣病とがんの患者については、血液検査データも合わせてみていく。

佐々木医師は、「私たちが評価したいのは、アガリクスを服用した人としなかった人を比較したときに、服用したほうがよりよい人生を送ることができるかどうか。客観的な証明ができれば、”本当に有効な健康食品”として、医療現場での応用や末期医療の治療手段のひとつになりえる」と期待を寄せている。

「代替医療研究機構」では、この調査への参加者を募集している。
参加者は医師が厳選したアガリクスを研究用の特別価格(月々九千九百円、通常価 格は一万四千円)で購入した上で毎日服用し、アンケートに答える。

問い合わせ・申し込みはNPO法人「代替医療研究機構」事務局まで。
東京都渋谷区本町2-18-14-301
電話 03-5302-0717
FAX 03-5302-0718
E-mail info@camro.jp
http:// www.camro.jp

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代替医療研究機構

臨床医10数名を中心に組織された医学研究団体。NPO法人。
医師以外にも、薬剤師、管理栄養士、看護師など医療関連専門職、化学、土壌学など自然科学の専門家も加わり、活動を拡大している。健康食品などの急激な台頭に対して、そこに客観的な有効性の根拠を問うことで、病む人々と医療との橋渡しを意図している。