+------------------------+
風雲斎のひとりごと No.54(2015.3.22)
+------------------------+
このメールマガジンは、これまで風雲舎とご縁のあった方々に発信して
おります。よろしければご一瞥下さい。ご不要の方は、お手数ですが
その旨ご一報下さい。送信リストから外します。

このところ月1冊のペースで本を創っている。
ユニークな人との触れ合いが多くなり、
おもしろい原稿が入ってくるようになった。
その結果、うまく回転している。
忙しくなったが、適度なリズムが生まれ、調子が出てきた。
適度な忙しさは体にいい。
爺さんはエライなと、自賛しているのです。

————————————————-
『アスペルガーとして楽しく生きる』
————————————————-
3月の新刊は、アスペルガー改善法。
アスペルガーと呼ばれる人が急増しているらしい。
アスペは発達障害の一種。
アスペは100人に一人の割合だというから、
日本の人口比で言うと、およそ120~130万人。
グレーゾーンに至っては、50人に1人はいるらしいから、
240万人。合計すると340万人ほどのアスペがいて、
その数が増えているーとは、この本の著者・吉濱ツトムさん
から聞いた話。

[13]アスペルガーとして楽しく生きる(吉濱ツトム著)

吉濱ツトムさんは堂々たるアスペ。
幼いころから自閉症といわれ、小学4年生で、バスとの接触事故で、
なぜかアスペルガーと診断された。以来惨憺たる人生を歩んだ。
他人と会話ができない、いつも恐怖や不安がある、劣等感にも
さいなまれ、46時中ぐったりしていた。
「このままじゃおれはダメになる」と、自己改善に取り組んだ。
19歳の時だった。

まずアスペルガーについての関連書を山ほど読んだ。
ローカーボ食事法、分子整合栄養医学、行動応用分析、認知行動療法、
コミュニケーションのロールプレイング、運動療法、自律訓練法、
スピリチュアル系の自己啓発など、あらゆるアスペルガー改善法を
研究し、実地に試した。

数年後、「典型的な症状」が半減。
26歳、社会復帰。
これはやれると自信がついた。
同じ障害で悩む人たちの問い合わせが増えた。
自分で自分に試した方法とその結果をまとめ、吉濱理論を
体系化した。
そうしてアスペ・カウンセラ―となった。
やがて周りから、「アスペ改善請負人」と呼ばれるようになった。

彼が言いたいことは、
「発達障害というと、とかく精神論や愛情の問題、根性論に結びつける
人が多くて困ります。どうか皆さん、そんな言葉に惑わされないで
くださいね。発達障害は心の病なんかじゃありません。これは、
脳機能の問題です。発達障害であっても、体系的かつ実践的なメソッド
を使えば、社会への適応力を向上させることができます。努力のベクトル
さえ間違わなければ、確実に効果は出るのです」と。

つまり、現代医学ではアスペルガーは完治しないと言われていますが、
彼によれば、
「大丈夫だよ、適切な方法さえあれば、誰だってよくなります!」
と言いたいのです。

——————
もう一つの面
——————
著者の霊的な感性がすばらしい。
2歳の頃、手かざしで家族の痛いところを治した。
スプーン曲げ、写真記憶ができた、
オーラが見え、霊気を学び、陰陽師について修行した。
持って生まれたスピリチュアルな感性と、アスペの気質が絡み合って
たぐいまれなカウンセラー兼ヒーラーになった。

それを感知したのが著者との初対面のこと。
初対面、吉濱さんは僕を見て、
「あ、ここにもひどいアスペルガーがいる」と感じたらしい。
僕のしゃべり方、振る舞い、つまりぼくという人間を一瞥して、
彼はそう喝破した。
以来会うごとに、いかに僕がアスペの要素を強く持っているか
それを指摘し続けた。
「ふーん、何言ってるの……?」
僕はそう思って、まともに相手にしなかった。
おれみたいな正真正銘まっとうな人間をつかまえて何を
バカを言ってるんだと。

ところがところが……
吉濱さんの原稿を読むにつれて、思い当たることがある。
結婚式のスピーチを頼まれるーー死ぬほど怖い、
どうでもいいことに、いつまでもくよくよする、
態度がでかいのに、わが身を必要以上に劣位に置く、
この道しかないと決めつけて、自ら視野狭窄に陥るなどなどーー

思い当たるふしがいっぱい出てきた。
彼の判定によれば、どうやら僕は正真正銘のアスペルガーらしい。
おまけに著者は、「この人に回復の展望なし」とほざいた。

でもこの天才との付き合いで、目からウロコが落ちるようなことが
いっぱいあった。これが楽しかった。
こういう若き天才・俊才がゴロゴロ出てきていることに驚愕した。

———————————————————–
並木良和、そして吉濱ツトム、若き天才たち
———————————————————–
この感覚は、『ほら起きて! 目醒まし時計が鳴ってるよ』
の著者・並木良和以来ずっと感じていたことだ。
ことは、単なる世代交代ではない。
アセンションを通して急速な変化が進み、
若く、鋭い、本質を一目で見抜くインディゴチルドレンたち
が大挙出現していることだ。そういう人材があそこにもここにも
いる。やっとそれに目が行くようになった。
彼らは時代を先取りして、近未来を描いて見せる。

僕らにとって、これはありがたい。
僕らがいつまでも僕らの常識や僕らの感性で、ああだこうだと言い張っても、
彼らは楽々僕らを超えて飛翔していく。
それがすごいと思う。

ルイ・アームストロングの曲に
「What a wonderful world」というのがある。
結婚式なんかでいっときよくBGMとして流された。
その3番目ぐらいの中で、
「赤ちゃんが泣いている。
いいじゃないか、
あいつらは泣いたりわめいたりして大きく育っていく、
そうして学び、おれたちを超えていく、
すばらしいじゃないか」
とでも訳したい歌詞があった。

並木さんも吉濱さんも、それでいい。
さすがである。
これぞ「素晴らしきこの世界」である。(この号終わり)

—————————————————-
追伸
前にお知らせいたしましたが、
4月3日(金曜日)並木良和先生の出版記念講演会
「ほら起きて! 目醒まし時計が鳴ってるよ」
があります。
240名の人員に対して、まだ30名分ほどの余席があります。
ご興味ある方は風雲舎までご一報ください。