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風雲斎のひとりごと No.61(2016.2.11)
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このメールマガジンは、これまで風雲舎とご縁のあった方々に発信して
おります。よろしければご一瞥下さい。ご不要の方は、お手数ですが
その旨ご一報下さい。送信リストから外します。

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いま売れている本
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昨年暮れに出版した、

『遺伝子スイッチ・オンの奇跡』(工藤房美著)
――「ありがとう」を10万回唱えたら、ガンが消えました――

という本の売れ行きが好調です。
2刷りから3刷りとなりました。
読んだ人が、「これはいい、知り合いにも読ませよう」とリピート
してくださるのです。2冊3冊と、またある人は5冊、10冊と
注文してくださるケースが多いのです。ある詩人は、本の広告を
見て、「すばらしい」という電話をくださいました。必要不可欠な
エッセンスが凝縮して詰まっている、余計なものがない、その構え
がいい――と。こういうときぼくは嬉しくなるのです。

著者の工藤房美さんは子宮頚ガンと宣告されました。
「手術はムリです、余命一ヵ月」と告げられて、呆然自失して
います。その病床へ『生命の暗号』(村上和雄著)という一冊の
本が届けられました。工藤さんは驚きました。
いちばん驚いたのは、
「人間の遺伝子のうち、実際に働いているのは全体のわずか5
パーセント程度で、その他の部分はまだよくわかっていない」
というところです。これを読んだとき、閃いたのです……それなら
眠っている残りの95パーセントの遺伝子が目を覚ましてオンに
なったら、私だって少しは良くなるに違いない……と。
その瞬間、彼女は「ばんざーい!」と大きな声で叫んでいました。

まず病んでいない目、鼻、耳、その他の臓器の細胞に「これまで
私を支えてくれてありがとう」とお礼を言い、ガン細胞にも
「あなただってこれまで支えてくれたのだから」と、感謝の言葉を
言いつづけました。ガンが消えてなくなるようにと祈ったのでは
ありません。10ヵ月後、ガンはすっかり消えていました。

ある詩人は、この本の広告を見て、「すばらしい」という電話をく
ださいました。必要不可欠なエッセンスが凝縮して詰まっている、
余計なものがないーーその構えがいい、と。
こういうお手紙を頂くと嬉しくなるのです。

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工藤さんと村上先生の講演会
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九州近辺では工藤さんの講演が多々あるようですが、東京で講演し
たことはありません。東京で一回やりたいねというところから話が
トントン拍子に進み、東京でも講演しようと決まりました。
村上先生にご相談すると、快諾してくださいました。

時:28年4月16日(土曜日)13:20開場~16:50閉会
所:東京青山 東京ウイメンズプラザホール(要予約)
会費:5000円
です。委細は風雲舎ホームページにあるチラシをご覧ください。
http://www.fuun-sha.co.jp/20160416switchon/

この本のポイントは、
–「ありがとう」を10万回唱えたら、ガンが消えました–というとこ
ろです。そこで思い出したのは、イエス・キリストの言葉、「マタイに
よる福音書」の「山上の垂訓」です。こんな文言が並んでいます。

「こころの貧しい人たちはさいわいである。天国は彼らのものである。
悲しんでいる人たちは、さいわいである。彼らは慰められるであろう」

風雲斎が訳すとヘンになります。敬虔なクリスチャンだった三浦綾子
さんに解釈ではこうなります。
「こころの貧しい人とは、人に誇るべき何ものも持っていない人を言
うのであろう。金もない、地位もない、体も弱い、知識もない、己に
たのむ何者もないが故に、ひたすら謙虚に神の前に頭を垂れている人
たちです」(『新約聖書入門』)。

己にたのむ何者もない、だからひたすら神の前に首を垂れる、ここが
ポイントだと思います。
己をたのむということで、ふと小林正観さんを思い出しました。よく
視える人で、若かかりし頃、こんなことを口にしていました。
「不幸や悲劇は存在しない。そう思う心があるだけ」
友人や知り合い、会社の経営者たちが正観さんにいろいろ相談にやって
くると、正観さんはこのフレーズを口に出していたのです。不幸も悲劇
もこの世の中にあるわけがない。勝手にそう思っているだけだ、と。
その正観さんに初めての子供が生まれました。知恵おくれの障害児でした。
「あなたは本当にそう思うのか」と正観さんは試されたのです。正観さん
はとても頭のいい合理主義者の面も併せ持っていたので、あらゆる伝手を
使って、この子をなんとかしたいと名医や霊能者など四方八方を訪ね回り
ます。己にたのむものをたくさん持っていたのです。

結果はゼロ、どうにもなりませんでした。
半年、考えに考え、悩みに悩んで、正観さんはある結論を得ます。
その子がわが家を選んできて良かったね、と納得したのです。
わが家なら妻も僕も意地悪もしないし、差別もしないだろう。温かい目
でこの子に接していくだろう。
そう考えた瞬間、「不幸や悲劇は存在しない。そう思う心があるだけ」
という言葉が真理になったのです。正観さんの悟りの瞬間です。正観さん
が大きく羽を広げて大空にはばたくのはこの後のことです。

風雲斎も頼むものをあれこれ抱えている側の一人です。
名医、優秀な弁護士、霊能者、お金持ちーー。
でも本当にそのとき、たのめるかと言えば、ゼロでしょう。
「余命一カ月です」と宣告されたとき、工藤さんには何もありません
でした。だから「ありがとう」を10万回繰り返したのでしょう。
それを救ってくれたのが村上先生の本でした。
工藤さんはその本を必死に読み、「ありがとう」を唱えたのです。

彼女にパワーを与えた村上和雄先生の(この本のための)コメントは
以下のものです。
「自分の奥深くまで届くような“我を忘れる深い祈り”は、眠ってい
潜在的な力を呼び起こすのです」
というものでした。
これはすごい言葉ですね。

<講演会チラシ>
http://www.fuun-sha.co.jp/20160416switchon/

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東大名誉教授がはまった右脳の空手
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いま楽しい本を編集中です。
大坪英臣さんという東大名誉教授と仲良くなったのです。
東大工学部教授、船舶学の世界的権威で、その道では知らぬ者が
いないというとびっきりの学者です。50年の学究生活を研究ひと
筋に送ってきた左脳ガチガチの博士です。パチンコ屋の強烈な騒音
を浴びないと、帰宅してから研究テーマが頭から離れず暮らせなか
ったそうです。左脳(理屈脳)を100%酷使してきた方です。

定年後あるきっかけで、大坪先生は空手を習いました。
「理屈の世界はもう飽きた、汗を流したい」という暇つぶし目的で
した。よりにもよって、フルコン空手です。3年ほど小突かれたり
蹴りを入れられたり、いい齢をして若いもんと格闘ごっこをしてい
たのですが、流れが変わったことにある日気が付きます。
筋力を使わずに相手を倒す「武術空手」の世界に入り込んだのです。

館長の麻山慎吾さんという神さまによると、この空手の真髄は、以下
のようになります。
~武術空手は、相手を「無力化」することによって、抗することのでき
ない圧倒的な力で相手を制することができる。「無力化」する方法は多々
あるとしても、その本髄は「愛」であると確信できる。こちらが力で攻撃
すると相手は抵抗する。これが通常の原理である。
しかし愛で接すると、相手は自然と笑顔になり、それを受け入れ、倒さ
れてしまう。十キロの荷物を女性が何時間も連続して抱えていることは
できないと思うが、自分の赤ん坊なら苦にもならない。それは愛で接して
いるからだ~

くり返し練習していくと、大坪先生はある日、自分が超人状態になったの
を経験しました。

~全身に気が通った感じがした。皮膚の表面を鳥肌立つ感覚が脛(すね)
から上に這い上がってきた。血の気が変わったと感じた。と同時に、
心の動きが止まった。静寂の中にただ居る――そんな感じである。
私の変化に館長はすぐ気がついた。というより、館長がその変化をもた
らしたのだ。「大坪さん、私がこれから攻撃します」と言って、最初は
追い突きをした。私は手だけをひらりと動かした。自分の意志で動かす
というより、自然に手が動いた。それも、ただ空中を払った感覚である。
心は静かに落ち着いており、波のない鏡のような水面が静寂の中にある。
意図したり、考えたりすることはできない。次の瞬間、館長が倒れた。
ある人は、私のこの状態を「超人ハルク状態」と呼んだ(本文より)。
右脳の空手、真義館の武術空手の真髄を見た一瞬です。

こうして大坪先生は65歳で始めたこの道にどんどん引き込まれ、初段、弐段
とランクを上げていきます。筋力を使わずに楽々相手を投げられたら、それは
楽しいでしょう。それができるようになりました。
もうおもしろくておもしろくてしょうがないのです。
そのうちに本部直轄の東京道場の道場長に任命されました。
いま「これに出会うために生きてきたのだ」とさえ感じます。
左脳ガチガチの学者先生の右脳への転換エッセイです。

タイトルは仮題ですが、
左脳(理屈脳)から右脳(感性脳)へ
心を使う右脳の空手
–筋力を使わずに相手を倒す–
などと考えています。
3月下旬の出版予定です。
ご一瞥ください。

またまたダラダラ冗漫な文章になりました。すみません。
風雲斎(今号終わり)