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風雲斎のひとりごと

風雲斎のひとりごと No.45(2013.12.15)

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   風雲斎のひとりごと No.45(2013.12.15)
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すぐそばにあった老齢化社会
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いつものウオーキング。1時間1万歩の定例行事。
最近ずいぶんサボってる。いつものルートをいつもの橋まで
戻ると、辺りはもう暗い。橋のたもとに何かがうごめいて
いる。寄ってみるとお婆さんが裏返しにされた亀みたいに
もがいている。眼鏡も杖も四散して、か細い声で「た・す
・け・て……」とつぶやいている。外傷はないか、骨折は
ないかを確認して、肩を貸して立ち上がらせる。足元の煉瓦
が10センチぐらい崩れていて、そこでつっころんだという。
おうちはと聞くと、あそこの団地と。僕の足では5分の道の
りだが、30分ほどかけて団地までそろりそろりと遠回りで
歩く。80歳は過ぎているように見える、いや85歳ぐらいか。
まあ、これもご縁だろう。
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風雲斎のひとりごと 号外(2013.10.10)

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   風雲斎のひとりごと 号外(2013.10.10)
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アセンション後、世界はどう変わったか。
時代は、新しい次元に入った。
これまでの世界(予定調和)から、これからの世界(連鎖調和)へ。

僕らは今、時代の裂け目の真っただ中にいる!
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保江邦夫先生はつい最近、ハワイの海でイルカと泳いで帰国しました。
イルカと泳ぐことで、“レムリアのこころ”を聞き取ったのか。
時代がどう動くのか。
保江先生がこの先、どこへ行くのか。

保江邦夫先生のナマの声を聴きにいらっしゃいませんか。 続きを表示

風雲斎のひとりごと No.44(2013.9.15)

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   風雲斎のひとりごと No.44(2013.9.15)
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アセンションはどこへいった?
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アセンションはどうしたんだろう?
僕はずっとそれを思っていた。去年の暮れ、2012年12月21日に
完了したというアセンション。あれは一体どこに行ってしまったのか。
時代は格別変わったようには見えない。異常気象や豪雨が頻発するが、
天と地がひっくり返ったという話は聞かない。自民党が政権に復帰して
財界をバックに脂ぎった顔ぶれが大写しになり、やれやれと思っていた
ら、今度はオリンピックだという。原発の放射能汚染水を垂れ流しにし
てオリンピックだなどとほざいているザマを見て、ドイツの友人が、
「やっぱり日本は劣等国だね」と笑っていた。オリンピックが決まれば
決まったで、またあの土建国家の再来かと、ウンザリしていた。僕は東北
の出身だから仲間が集まると、地元の話が出る。三陸の海岸に9メートル
の護岸を建造し、津波防止にする話が進行中だという。地元の意志をそっ
ちのけにしてお役人と土建屋の手でその工事が進むらしい。
青松白砂の海岸をベターと目隠して、人間の暮らしはどうなるのか。
にっちもさっちもいかないご時世に、僕は憂鬱だった。
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風雲斎のひとりごと No.43(2013.6.8)

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   風雲斎のひとりごと No.43(2013.6.8)
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(1) ある夜の出来事
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3月末、夜9時ごろの池袋駅3番ホーム。
ここは高崎、宇都宮行きなどの中距離電車の発着ホーム。
ぼくは帰宅時の混雑がイヤで、疲れているとき、一杯機嫌の
ときには、ときどきグリーン車を利用する。贅沢といえば
贅沢だが、ぼくにとっては数少ない贅沢のひとつ。
この夜も、友人と飲んだあとのほろ酔い機嫌。泥酔ではない。
グリーン車の乗り口のあるところまで歩いていくと、向こう
からやってきた男がすれ違いざまに僕の右腹に一撃をくれた。
ひじ打ちというヤツであろう。
「なんだ?」と叫ぼうとしたが、あまりの激痛にひと言も発
せられない。「ななな……」とうめいて、倒れ込み、悶絶。
数分間、気を失っていたらしい。
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風雲斎のひとりごと No.42(2013.3.7)

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   風雲斎のひとりごと No.42(2013.3.7)
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ある宇宙人に魅せられて
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保江邦夫さんという物理学者に魅せられて、この2年ほど、ずっと
へばりついてきました。
この人と一緒にいると、その場が明るくなり、楽しくなり、いつの
間にかみんな大口を開けて笑っています。あの人は大酒呑みで、エネ
ルギッシュで、こんこんと湧く泉のように、大宇宙のあれこれから
次元転移、アセンション、愛魂上げ、下ネタまでと話題が尽きません。
といって一人舞台ではありません。みんなが合いの手を入れ、我も我も
と自分の意見をぶち上げ勝手放題を言うなか、保江さんの手の内で、
あっという間に3時間4時間という時間が過ぎます。すると、みんな
幸せになってニコニコしています。これは宇宙人の魔法にかけられた
のです。ぼくは断言しますが、あの人は宇宙人です。まちがいありま
せん。 続きを表示

風雲斎のひとりごと No.41(2012.12.09)

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   風雲斎のひとりごと No.41(2012.12.09)
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今回のテーマは「愛」です。

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(1) 「麹のちから」講演会
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うれしい、心弾む遠足をしてきました。
ところは岡山県総社市。初めての場所です。
総社という小さな駅を降りると、静かな街並みが広がっています。
タクシーは高梁(たかはし)川という大きな川を渡り、堤防の上を走り、
わあっと歓声を上げたくなるような風光明媚な丘の、サントピア岡山総社
という会場に着きました。桃太郎が出てきそうな美しい場所、桃源郷です。
今日はここで講演会があるのです。 続きを表示

風雲斎のひとりごと No.40(2012.9.21)

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   風雲斎のひとりごと No.40(2012.9.21)
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不思議な学者
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保江邦夫さんという不思議な学者に会いました。
専門は理論物理学。「ヤスエ方程式」という、量子力学において
最小作用原理が成り立つことを示した方程式を発見した人–のよ
うです。このあたりのことは風雲斎にはとんとわかりません。
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風雲斎のひとりごと No.39(2012.7.23)

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風雲斎のひとりごと No.38(2012.7.23)
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『麹のちから!』
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という本ができました。
麹博士の手による、麹についてのバイブル、のような一冊です。
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風雲斎のひとりごと No.38 (2012.5.22)

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風雲斎のひとりごと No.38 (2012.5.22)
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ある友人の変身
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親しい友人Yさんのことである。
Yさんは碁仲間。碁に始まって酒、ゴルフ、マージャンと、フル回転
で付き合ってきた。 続きを表示

風雲斎のひとりごと No.37 (2012.4.4)

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   風雲斎のひとりごと No.37 (2012.4.4)
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一通のはがき
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小林正観さんの遺稿『淡々と生きる』は、2刷り、3刷り
と重版中ですが、ある日、すごいはがきを頂きました。
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風雲斎のひとりごと No.36 (2012.2.8)

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   風雲斎のひとりごと No.36 (2012.2.8)
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メル友からの便り
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この一月末に、小林正観さんの『淡々と生きる』を発売
しました。発売後、朝日新聞に広告を掲載し、その頭に
「遺稿」と打ちました。
いちばん多かった電話が、
「え、正観さん、亡くなったのですか……?」
という驚きの声でした。かれこれ20本ぐらい、そういう
電話を受け取り、僕はにわかに事情説明係となりました。
そういえば三大新聞などマスコミが一切報じなかったのも、
なにか暗示的でした。
続きを表示

風雲斎のひとりごと No.35 (2012.1.20)

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   風雲斎のひとりごと No.35 (2012.1.20)
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小林正観著『淡々と生きる』
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小林正観さんの遺稿『淡々と生きる』が出来上がりました。
1月25日に本屋さんの店頭に並びます。

次のような構成になりました。
(1章) 淡々と生きる
(2章) 運命の構造
(3章) 魂の話
(4章) 悩み苦しみをゼロにする
(5章) すべてを味方にする
(6章) 病を得てわかったこと
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風雲斎のひとりごと No.34 (2011.12.23)

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   風雲斎のひとりごと No.34 (2011.12.23)
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宮崎駿の『本へのとびら』
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今年も終わりです。
不安な一年でした。
時代についての論評はずいぶん目にしましたが、映像作家宮崎駿
の発言が心に残りました。宮崎は、この時代をこんなふうに言い
ます。
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風雲斎のひとりごと No.33 (2011.11.25)

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   風雲斎のひとりごと No.33 (2011.11.25)
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『続ストン!』という本
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小社の11月新刊で『続ストン!』という一冊の本が出ました。
著者は藤川清美さん。7年ほど前に出版した『ストン!』という
本の続編です。

夢や希望をかなえる最良の方法は何か?
努力? 勤勉? 幸運? 
いえ、違います。
答えは、自分の潜在意識にお任せすることです。
自分の願いを口に唱え、紙やノートに書き、潜在意識にねばり強く刷り
込んでいく。すると、願いがかないます――というのが著者の言い分です。
たったそれだけのことで夢をかなえ成功した著者の実体験です。
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風雲斎のひとりごと No.32 (2011.10.22)

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風雲斎のひとりごと No.32 (2011.10.22)
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さようなら、小林正観さん
………………………………

10月12日、小林正観さんが亡くなりました。
その訃報を耳にして、とっさに思い出したのは
「愛別離苦(あいべつりく)」という言葉です。
「般若心経」の中にある、四苦八苦の一つです。
愛する人、親しい人と別れなければならない苦しみ――
正観さん、あなたはその意味を、そう解説しました。
いま、あなたの訃報を前に、「愛別離苦」の意味と、その重さを、
じっと噛みしめているところです。
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風雲斎のひとりごと No.31 (2011.7.21)

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風雲斎のひとりごと No.31 (2011.7.21)
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友人たちのがん死
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小中高ずっと一緒だったAが亡くなった。
奥方から「具合が悪い……」という電話をもらって
2日後の土曜日に見舞いに行くとお伝えしたが、
土曜早朝、大学病院で亡くなった。肺がんだった(4月)。

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風雲斎のひとりごと No.30 (2011.4.20)

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風雲斎のひとりごと No.30 (2011.4.20)
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しーんと静まりかえっている
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津波と地震、原発。
東北出身のぼくは、あっちに友人が多い。
宮古市の友人は関係者3人(兄夫婦、その母親)を亡くした。
同じ岩手・山田町の友人はご主人がまだ見つかっていない。
高校時代の友人一人も行方不明と聞く。
何とも慰めの言葉がない。
(でも)身内に不幸はなかったと胸をなで下ろしたとき、
なぜか「みんなが幸せにならないと、私は幸せになれない」
(本当は釈迦の言葉)という宮澤賢治の言葉を思い出しました。 続きを表示

風雲斎のひとりごと No.29 (2010.12.26)

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風雲斎のひとりごと No.29 (2010.12.26)
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百姓をする友
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久しぶりの休日。
青い空がどこまでも広がっている。
身体を動かしたくなって、読みかけの文庫を手に車に乗る。
近所をうろうろしてから高速にのる。
百姓暮らしをしている友人のところへ行こうとふと思いつく。
アドレスも不明、道順もはっきりしないが、以前行った記憶がある。
留守なら留守でいい。
あてどのないドライブ――これも一興だろう。 続きを表示

風雲斎のひとりごと No.28 (2010.9.6)

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   風雲斎のひとりごと No.28 (2010.9.6)
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「あんたがつくった本の中で、一番面白かった……!」
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そうお褒めいただいたのが、『ヘコむな、この10年が面白い!』
という本。これからの日本は、「モノづくり」から「コト興し」へ
舵を切り替えなければやっていけない――と説いた一冊です。
(小社7月末刊・元ソニーチャイナ会長・小寺圭著)

褒めてくれたのは、風雲齋の師匠に当たるある大学の先生。先生
はそれこそ世界中を歩き回り、これまで足を踏み入れない国は
ないというほど地球事情に明るい農学博士です。
その先生が、
「へえ、そうだったの! 事情はそんな風に変わっていたの!」
と、モノづくり世界の変化を「この一冊でよく分かった。あんた
がつくった本の中で、一番面白かった」と褒めてくれたのです。

(手前味噌をちょっと続けますが)お褒めの言葉は他の方々からも
頂戴しました。ある仲良しの財界人は「なるほどね、そうしないと、
もう日本はやっていけないかもね……。この本は、風雲舎の本の中
では白眉だね。面白くて役に立つ本だった。25冊買って周りの人
に配った。だからしっかり売りなさい」と。
編集者というのは妙なもので、本を出して、反応がなければないで、
「うーん、ダメだった」かなどと悩み、こうして褒められれば、
「やはりいい本だったろう」と、そこで得心したりするのです。

――――――
ネットの力
――――――
今回びっくりしたのがネットのパワーです。
通常、本を出版すると、朝日新聞や読売、日経などの全国紙に広告
を出します。同時にパブリシティー活動に走り回ります。書評とし
て取り上げてもらうためです。上記の本は全国紙・地方紙、それに
日刊紙、雑誌などを合わせ、合計10紙(誌)ほどに取り上げても
らいました。
ありがたいことです。

ところが店頭の反応があまり良くありません。
実売として数字に上がってこないのです。
街は灼熱の暑さ。みんなあえいでいます。
これでは、本を買いに行く気にもなれないな……。
――はて困りました。

思いついたのが、ネットです。
配信数の多い有力なネットに広告を出してもらおう――。
お願いしたのは「田中宇の国際ニュース解説」。
20万人に配信しているという著名なネットです。
「おじさんの頼みじゃしょうがないですね」と、旧知の田中さんは
快諾してくれました。割引料金で。

さてここからです。
通常わが社のホームページには1000人(月に)くらいしか訪問客が
ありません。ところがこの広告を境にぐんと来客数が増えたのです。
田中さんのネットが引き金となり、次々に他のネットにも取り上げ
られました。訪問客は5000人、6000人となり、8月末には8000
人超となりました。わずか2週間ほどの間にです。
これがネットの力、というのでしょうか。

むろん訪問客ですから、注文数とは異なります。
推定して概算すると、注文実数はその3%でしょうか。
図らずもネットパワーの威力を見せつけられました。
以来、アマゾンはじめネットの動きを凝視するのが日課となりました。
活字媒体の広告が激減しているという事情も、何となく分かりますね。

―――――――――――――――――
あるキャリア・コンサルタントの悩み
―――――――――――――――――
キャリア・コンサルタントというある女性からのメールにこころうたれ
ました。いったん職を離れた人の再就職のために、さまざまな職業訓練
の機会を提供している行政法人に所属する方です。日経新聞に掲載され
たこの本の広告原稿
――「モノづくり」から「コト興し」時代へ――
という惹句の、とりわけ「コト興し」という一句に目が釘付けになった
というのです。そうだ、離職者が「コト興し」すればいいんだ――と。

離職者が新たに職を得るというのは、並大抵のことではありません。
事務職一名の募集に100人が殺到するそうです。この女性はそんなこん
なで悩んでいたに違いありません。やりとりの後、ある日、著者の小寺
さんと対話してもらいました。
テーマは「離職者のコト興し」。

小寺さんはゴチャゴチャ言わず、ずばり問題点に切り込みます。
「私のところにはよくベンチャー企業から、誰かいい人がいないですか
と問い合わせがあります。ベンチャーはふつう、ハローワークに求人に
行きません。やはり信頼できる人に依頼するようです。そうした動きを
見ていると、こうしたニーズはごまんとあります。もしあなたにその気
があれば、離職者とこうした現場をつなぐ方法を考えてくれませんか。
あなたが1エージェントになって両者をむすぶのです」

小寺さんはこんなことも言いました。
「先日ある歯医者さんが“往診治療”を試みたいと言って来ました。
一人暮らしの老人などにこちら側から出かけていって治療したいという
のです。診察の出前です。高額の税金を払うくらいなら、こうした方法
で社会還元したいと。その際、申し込みや予約などのコーディネートで
他人の力が必要になります。そこに“仕事”が発生します。こうした小
さなコト興しが実はいっぱいあるんですね」

「なるほど……。現場に行けば、歯の治療だけではなく、老人にとって
必要な買い物や手伝いやら“仕事”はいっぱいありそうですね。その
現場というポイントをいくつかつなげれば、そこにニーズが生まれそ
うですね。すると、コト興しができるかもしれない……」と女性。

彼女の問いは、国家規模の壮大な「コト興し」とは距離がありますが、
日常、面談している離職者の再起の道を何とかしたいという真剣な
想いがありました。何かひらめきを得たでしょうか。この先、彼女が
どんなつながりを発見するのか、いつかお尋ねしたいものです。

―――――
コト興し
―――――
既存の職業、職種の枠に空きがなく、それどころかその絶対数が減少
している――とすれば、どうしても離職者が増えます。今の社会はま
さにその典型です。

ではどうするか。
国家規模での「コト興し」――そのいい例がオバマの提唱した「グリ
ーン革命」ですが、著者は日本でも同様のことができるといいます。
いや、やらなければならないと。
国家規模の「コト興し」から離職者の「コト興し」まで、とにかく
新たなコトを興し、多くの人々をそこに結びつけて生きていく方法を
探す――。「コト興し」にはそういう意味が込められています。そう
いう構造に変えていかなければならない――と。

出版社もうかうかしておられません。
モノをつくって右から左へと流す時代ではないようです。
著者の小寺さんの後について回って講演会活動に精を出すことになり
そうです。風雲舎主催の、つまり自前の講演会も考えられます。
詳しく予定が決まりましたらまたお知らせいたします。

この本、
『ヘコむな、この10年が面白い!』(「モノづくり」から「コト興し」時代へ)
は、読者からの反響も含め、いろいろ考えさせられる一冊でした。
まだご覧でない方には、ぜひどうぞ――。
詳しくは http://www.fuun-sha.co.jp/

ありがとうございます。(今号終わり)

転送歓迎。ご意見・ご批判も歓迎(風雲齋)。

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2010.9.6 風雲斎

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風雲斎のひとりごと No.27 (2010.7.20)

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ある異邦人
――――――――

サッカーも終わり、永田町はまたも混迷入り、それにひどい湿気。
それやこれやで周りはみんなげんなりしていますが、広い世間、
この娑婆はそう捨てたものでもありません。

半年ほど前に、“異邦人”とでも呼びたくなるようなあるもの静かな
日本人に出会いました。一体全体この先、日本はどうなるのか
というような会話を何度か交わすうちに、パワーをもらいました。
長い海外暮らしで、行動も発想もかなり日本人離れした御仁ですが、
世界の動きをじっくり見てきた目には、今後の日本の進路がかなり
クリアーに見えているのです。
今やっと日本に定住した異邦人は、こんな風に言います。

「日本人は一般人からテレビや新聞のコメンテーターにいたるまで、
日本の技術、日本の製造が世界一だと思っているフシがあります。
これがふしぎですね。日本人はなぜノキアの携帯を買わないのか、
なぜサムスンのテレビを買わないのか、なぜAcer(エイサー・
台湾)のパソコンを買わないのか、なぜ現代(ヒュンダイ・韓国)
の自動車を買わないのか――。ふしぎですね。
日本は完全な情報鎖国なんですね」

異邦人の名前は小寺圭(こでら・けい)さん。46年生まれ、東京外語大
を出て、ソニーの海外営業を30年。ユニークな国際感覚、行動力で、
社内外で言いたい放題を言ってきた強者です。中近東、欧米、東南アジア、
中国を歩き、「ソニー・チャイナ」の会長。ソニー退社後、「トイザらス」
CEOを経て、現在、「クオンタム・リープ」に席をおき、企業の
「コト興し」、町おこしなどを呼びかけています。

その視点、分析がとてもユニークで、
「あなたの存念を好きなようにぶちまけたら――」
と申しあげると、ひと月ぐらいでサラサラと原稿を書いて持ってきました。
むろん処女作です。これがなかなかなのです。
さすがソニー、すごい人材がいるんだなあ――。

―――――――――――
異邦人が書いた一冊の本
―――――――――――

出来上がったのが、次の本です。
『ヘコむな、この10年が面白い!』
――「モノづくり」から「コト興し」時代へ――
 (四六判並製216ページ 発売日7月下旬)
ISBN978-4-938939-62-5 定価(本体1429円+税)

異邦人の主張はとても明快です。
●日本は「モノづくり」国家から脱出すること。
●日本は「事業化」を通した「コト興し」の国に変わること。
●日本は「環境ビジネス」の分野で世界をリードすること。
この3点です。

�モノづくり国家からの脱出
東南アジア、中国の生産現場をつぶさに見てきた異邦人にとって、
「水平分業」をベースにした彼らの生産力、低コストに、「垂直統合
製造モデル」の日本は逆立ちしても太刀打ちできない。ハードを
つくって右から左に売る時代は終わった。ハードづくりはそれを
得意とする国に任せなさい。今後、この国は「モノづくり」から
「モノをつくらせる」側に転じなければならない。
ふり返れば、日本自体がそうやって欧米から「モノづくり」を奪って
きたのだから、歴史が繰り返すのは当然だ、「モノづくり日本」などと、
いつまでも過去にこだわるな――というわけです。

�「コト興し」とは。
モノをつくって、「はい、どうぞ」という時代ではない。
「モノをビジネスの中核に置きながらも、製造のような付加価値の
低い分野への投資は避け、モノを介在としたサービスで儲けるような
全く新しい事業構造をつくること」。その適例に、生産工場を持たない
アップル社などを挙げています。

「どんなビジネスにも関連事業というものがあり、この関連事業の
連鎖をつくることにより、産業全体、国全体に大きな産業のうねりを
つくること」
「モノには依存せず、ソフトやサービスビジネスという無形の価値を
提供し、日本の優れたカルチャーを世界に売り込むこと。それは
単なるビジネスに留まらず、観光客の増加や都市の改造、日本の国家
価値の再興にもつながります」

つまり従来のスキームを捨てて、ひとつグレードアップしないと、
“かつて栄えた経済老大国”などと揶揄される国に成り下がるという
のです。

�次の主戦場は?
モノづくり国家として頂点に上り詰めた日本は、その後のIT革命
や金融革命の波にもきちんと対応できずに、ただ右往左往していた。
展望のない国家はあちこち流浪します。悲しいものです。
では次の10年の主戦場は何か。
「答は明快だ、環境しかない」と強調します。

世界の動きを見てきた異邦人の目には、「どの道、世界はそう
動くしかない」「ハンドルを切り違えると、“おれたちに明日はない”
ということになるよ」「だから、この10年が面白いのだ」
と言います。

永田町のセンセー方の課題図書にでもしたい一冊です。
異邦人のかつての上司・出井伸之(クオンタムリープ代表取締役)さんは、
「自分をマーケティングすれば、時代は楽しくなる。
この本はキミの明日を元気にするレシピが満載。私も元気が出た」
と激賞してくれました。

風雲齋は娑婆のことにそれほど強い興味はないのですが、
現実と近未来が接するこのゾーンには興味が尽きないのです。
ひさしぶりにスカッとする本でした。
よろしければこの夏休み、ご一読下さい。(この号終わり)

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2010.7.20 風雲斎

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