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   風雲斎のひとりごと No.62(2016.3.6)
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このメールマガジンは、これまで風雲舎とご縁のあった方々に発信して
おります。よろしければご一瞥下さい。ご不要の方は、お手数ですが
その旨ご一報下さい。送信リストから外します。

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加島祥造先生の死
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“伊那谷の老子”加島祥造さんが亡くなった。
去年の暮。92歳。

加島さんが紡ぎだす一つひとつの言語にうっとりして、
伊那谷には何度通ったことだろう。
言葉をとても大事にする人だった。
和紙に墨書のお手紙、それ自体が一枚のアートだった。
ぼくはそれを自宅や会社の壁に貼り付けて眺めていたものだ。
水墨画、味のある文字、その文章、筆遣い。

「早くここにお出でよ、東京なんかにいなくても仕事は
できるだろう」と田園への移住を度々誘ってくれた。
でもあれは、碁敵が欲しかったせいかもしれない。

伊那谷の高台にある自宅に着くと、すぐ碁になった。
同じぐらいのへぼ碁。どっちが白を持つかが争点になった。
無頼派の詩人は、堂々と「待った」を口にした。こと碁に
なると「伊那子の老子」は、“求めない”どころか、むさぼ
り求め、幼児となった。勝った後のセリフは、
「きみはまだまだだねえ……」だった。

『静けさに帰る』という帯津良一さんとの対話本を出した
のが2007年とあるから、かれこれ20回ぐらい伊那谷参り
をしたことになる。
仕事の話はそっちのけで、碁の合間に一緒にあたりをそぞろ歩き、
目の前に鎮座する仙丈ケ岳、空木岳を見やり、天竜川沿いの道を
歩き、あるときはゴルフに興じた。庭の草花、作物の出来具合を
眺め、その合間にポツポツついて出る言葉が「詩」だった。

先生がしきりと言っていた言葉を思い出す。
「モノ、物欲から離れなさいよ」
「そこにいると、見えるものも見えなくなるよ」

……風雲斎はまだまだだなあ。
あれこれ欲しいは消えたが、売り上げ、決算、いや月末の収支が
気になる。
うーん、先は長そうだ。

加島先生、
先生を思い浮かべると、ふと心が和みます。
帯津良一さんが「偲ぶ会をやろう」と言いました。
先生行き着けの揚子江菜館あたりで、先生の遺影をどんと飾って
昔なじみの仲間に集まれと声をかけます。
みんなで先生に献杯します。
みんなも待っていてくれるでしょう。
先生も遠くから見ていてください。
ありがとうございます。

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『右脳の空手』という新刊
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東大名誉教授の大坪英臣さんという人物がいる。
船舶学という分野で世界の第一線で名を成したすごい人。
頭の中を切り替えるために、パチンコ屋の轟音に身を任せないと
ダメだったほど、理屈脳(左脳)ガチガチの学者だった。
定年後、さてどうするかと人生のテーマに悩んでいた。サーフィン
をやりスポーツクラブに通い、現役時代のあの研ぎ澄まされた緊張感
に替わる「何か」を求めていた。しかし、どれも何かが違う。

焼き鳥屋で隣り合わせた空手の先生のひと言で、空手を始めた。
道場に通いはじめたのが65歳。
しばらくするとその道場の方向が変わった。
筋力を使わないで相手を倒す、心を使う空手だという。
スポーツ空手(世間一般でやっているから空手)から武術空手
(真義館で行われている空手。麻山慎吾館長・本部大阪)への移行
である。「右脳の空手」である。
これにハマった。
こんなおもしろいものがあったのか。
大坪先生にはドンピシャだった。

その空手の基本は、力を抜き、下丹田(へその下)に気を落とし、
中心をぶらさないで身体を整え、その身体を保って相手に愛を惜しみ
なく与える。相手はこれで無力化され抵抗できない。
まるで赤子を抱くように優しく倒す、武術空手である。
空手発祥の地、沖縄で古くから伝承されている「サンチン」をはじめ
とする五つの型を正確に習得することで身体をつくっていく。
また型通りの動きをするだけで、相手の身体が固まり、倒れるという
から、常識では考えられない空手である。
どうも型をやりこむことで身体が統合化され、手足の動きが身体の中心
につながった動きになるらしい。このとき思考は停止し、右脳が最大限
に活性化する。右脳主体のまま動くことにより、相手の頭脳活動を攪乱
する右脳空手のようだ(同書「解説」から)。

そのうちこんな経験をした。
「〜全身に気が通った感じがした。皮膚の表面を鳥肌立つ感覚が脛から
上に這い上がってきた。血の気が変わったと感じた。と同時に、
心の動きが止まった。静寂の中にただ居る——そんな感じである。
私の変化に館長はすぐ気がついた。というより、館長がその変化を
もたらしたのだ。「大坪さん、私がこれから攻撃します」と言って、
最初は追い突きをした。私は手だけをひらりと動かした。
自分の意志で動かすというより、自然に手が動いた。それも、ただ
空中を払った感覚である。心は静かに落ち着いており、一切波のない
鏡のような水面が静寂の中にある。意図したり、考えたりすることは
できない。次の瞬間、館長が倒れた。
ある支部長は、この状態を「超人ハルク状態」と呼んだ。
以来、この状態を求めているが、残念ながら一度も経験していない〜」
(本文より)

白帯からスタートした大坪さんは、3年後に初段に、6年後に弐段になった。
いま真義館直轄東京道場の責任者になった。
65歳で空手を始めた。こんな世界があったのか! ヒマつぶしが、生きがいになった。
人生の目的はこれだったのか! それほどおもしろいと。

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* 左脳から右脳へ
* 左脳ガチガチの工学博士がはまった右脳の世界。
* こんな世界があったのか?

* 心を使う右脳の空手
* —筋力を使わずに相手を倒す—
* 東京大学名誉教授・大坪英臣

* 人生の目的はこれだったのか!
* ●学究生活40数年、定年後の私は迷っていた●熱中できるもの
* が欲しかった●無謀にもフルコン空手を始めた●武術空手(真義
* 館)に出会った●麻山慎吾館長は神さまだった●筋力を使わない
* 武術空手である●超人状態も経験させてもらった●右脳の活性化で
* 相手を倒すのである●武術の本源は「愛」と知った。
* 定価(本体1800円+税)
* ISBN978-4-938939-84-7
* 2016年3月末発売

* (これは武道の方ばかりでなく、右脳に興味ある方にも読んでいただ
* きたい一冊です。大傑作です。お急ぎの方は、直接小社にお申し込みください。
* 3月20日ごろ、送料小社負担ですぐにお送りします)
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『遺伝子スイッチ・オンの奇跡』講演会のこと
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前号でお知らせしたように、上記の講演会があります。
上の本は売れ行き快調で、すでに3刷りとなりました。
著者の工藤房美さん、その恩人・筑波大学名誉教授の村上和雄先生
の講演が東京でやろうということになりました。この本を直接
執筆した工藤さんの従妹、木下供美さんの打ち明け話も予定しています。

現在「余席あり」です。
4月16日(土)13:20〜16:50まで。
東京ウイメンズプラザホール
参加費5000円
定員220名(満員になり次第締め切りとなります)
詳しくは講演会チラシをご覧ください。

<講演会チラシ>

遺伝子スイッチ・オンの奇跡 講演会のお知らせ

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蛇足
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この間、息も継がずに読んだ本がある。
映画を見たことで原作を読み始めたが、映画より100倍おもしろい。
『ミレニアム』1,2,3(スティーブ・ラーソン)4(ダビッド・
ラーゲルクランツ 早川書房)全8冊。

今号は終わりです。ありがとうございます。3月6日 風雲斎

転送歓迎。ご意見・ご批判も歓迎。

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