「新しい時間」の発見
人類はなぜ”偽りの時間”の中にいるのか
ホゼ & ロイディーン・アグエイアス

新しい時間の発見

発行年月日:1997/6/25
サイズ:四六版上製
ページ数:224
コード: ISBN4-938939-04-5
定価:(本体2,200円+税)

マヤの予言を見直そう。西暦(グレゴリオ暦)という”偽りの時間”に生きているかぎり、人類には共生とか自然への回帰などは望むべくもない!なぜならその『時間』が自然とのシンクロを拒む構造になっているのだから。「時間」を問いなおす問題の書。

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目次

 [序 章] 時間の伝言
 [第1章] 預言の道を歩く
 [第2章] 新しい暦による平和の計画
 [第3章] マヤの預言、テレクトノン
 [付 録] 13の月の暦に替える平和の計画

本書の内容

第2章 新しい暦による平和の計画

空間の尺度で時間を測定したことが過ちだった

1493年、「発見の時代」のはじまりに、ヨーロッパ人が世界航海に乗り出しました。1582年、「グレゴリオ暦」が制定されます。この時期に、非常に興味深い出来事、が同時に起こっています。それは、機械時計が完成したことです。

時計の表面は、十二の部分に分かれていて、ひとめぐりすると十二時間たったことになります。時計だけでなく、グレゴリオ暦も十二の部分(月)に分かれています。その理由は、どちらも同じ起源を持っているからです。どちらも古代バビロニアに起源を発します。バビロニアで、最初の12か月の暦がつくられたのです。

12か月の暦は、いわゆる占いなどに使われる「12星座」と同様にとても古いもので、歴史上の最初の文明、バビロニア時代に遡る五千年の歴史を持ちます。

この暦や機械時計は、「時間における過ち」を代表するものです。この過ちは、最初すべての西洋文明に組みこまれただけでなく、その後、世界の文明全体に組みこまれるようになりました。大きな視点に立つと、人類という種の歴史は、本当はとてもシンプルです。ただ、この五千年間にわたっていっそう、ひどくなっただけです。地球の観点からすると、五千年はそれほど長い期間ではありません。天文学では、地球の地軸が長い年月にわたって少しずつずれていく「歳差運動」が知られていますが、歳差の周期は、ほぼ2万6千年。そしてこの周期は、地球上に存在するホモ・サピエンスの進化周期も同時に表わします。この人類の2万6千年周期からすると、私たちの文明、すなわちバビロニア的な歴史の周期は、2万6千年の五分の一にすぎません。それほど長い期間ではないのです。しかし、この「時間における過ち」、そしてそれによる判断力における過ちを犯し、さらにそれを制度化し、文明と呼ぶものになるには充分に長い期間です。永遠に課税し続け、それを戦争の正当化に使う制度が確立するにも充分にに長い期間でした。この過ちがローマ帝国に伝わり、インドや中国を含む旧世界文明の残りの国へと染みだしていきました。この過ちの根本にあるのが、12に基づく時間周期なのです。

私たちは、12か月のバビロニアの暦が、その後、ヨーロッパからアジアに至る古代文明の幅広い地域に、3千年以上影響を与えてきたことを忘れてはなりません。

このバビロニアの暦は、のちにユリウス暦と呼ばれるようになり、ローマ帝国の没落のあとも、初期のキリスト教会に引き継がれました。そして、バビロニアの12か月の暦の最終的な形の暦が、1582年、当時のバチカンのグレゴリウス13世によって制定されました。

現在、この暦は銀行、公共機関、学校、国家など、あらゆるところで使われているにもかわらず、ほとんど誰も、それがまちがった計測装置であり、カトリック教会に所有されていた中世の暦であることに思い至りません。

空間の尺度で時間を測定したことが過ちだったでは、なぜこれが「時間における過ち」なのでしょうか?空間における円、二次元平面上にある円をイメージしてみてください。空間における円が「時間」でしょうか?いいえ、そうではありません。空間における円は、時間とは何の関係もありません。しかし、この円の12分割が、時間の区切りにも応用されています。

これは、文明の中で犯してしまった、とても強力な影響を及ぼす大きな間違いだったのです。私たちは、時計や十二か月のカレンダーを見ます。私たちが見ているのは、空間を平らな12の部分に分割したものです。

古代のバビロニア人は、空間におけるひとつの円、いいかえれば空間上のひとつの平面を12の部分に分けたのです。空間における円、平面上における円は、時間ではありません。先述したように、時間は、心に属するものなのです。

左図は、2次元表面における円の分割。右図は、地球が太陽のまわりを巡る軌道。両者は決してイコールではない。

たとえ時計が決めた一時間という時間の範囲でも、そのときに何があったかによって、永遠の長さに思えることもあるし、ほんの一瞬だったというふうに感じられることもあります。平面的な紙の上で心そのものを描くことができないように、人間にとっての時間は、目に見えるもの、たとえば時計で簡単に表されるものではなく、あなたの感じとる「いま」を中心にして、本来的に無限の深みを特っているものです。

文明の当初、円は,30度ずつの弧に分割されました。30度の弧が、12個あると、全部で360度になります。360度という度数は、1年の日数である365日とは一致しません。だから「時間における過ち」というのです。

このような分割方法が、時間の計測方法、尺度の基礎としても取り入れられました。しかし、地球が太陽のまわりを巡る軌道と、円の30度ずつの分割とは一致しません。

これまで使っていた12か月の暦は、ひと月が30日だったり、31日だったりと不規則な順番で並んでいます。それは30度という弧の度数とは等しくありません。これは、時間を計測するにあたって、人工的で不規則な尺度を人間がつくりだしたことを意味します。

原型をバビロニアに持つこの暦は、その後、ローマに渡ってユリウス暦となり、それからバチカンへと引き継がれます。その過程で、その都度、それぞれの月の数が変更されたりしました。しかし、その日数はどれも、女性の平均生理周期の28日や月の満ち欠けの29日半の周期とも無関係でした。

人々をコントロールする方法のひとつは、その人たちの使う暦をコントロールすることです。グレゴリオ暦は不規則で、人工的です。それはどんな自然のリズムにも基づいていません。ですから、もう一度、私たちが「時間における過ち」の中に住んでいるということについて熱慮していただければと思います。

著者略歴

ホゼ・アグエイアス

José ArgÜelles
1939年生まれ、新しい時間の使者。
1969年にシカゴ大学で芸術史と審美学のPh.D(哲学博士号)を取得。教育者としての経歴は、1966年のプリンストン大学を皮切りに、1989年まで23年間にわたる。

近年は「はじめての世界平和、1996-2000年」をインターネット上に「目に見えない大学」(Invisible College)などで提唱している。

ロイディーン・アグエイアス

1942年生まれ。1966年、UCLA(カリフォルニア大学ロスアンゼルス校)でダンスのBFA(美術学士)、1970年ボールダーのコロラド大学でモダン・ダンスのMA(文学修士)を取得。 現在、ホゼと共に「13の月の暦に替える平和の運動」およびその基礎となる惑星芸術ネットワークを支援している。